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ウサギやマウスが化粧品の実験台に
シャンプーが眼に入ったり、口紅の成分が口から体内に入ったり、肌からクリームがしみこんだり、ファンデーションを塗った肌が太陽光線にあたったりしたときに、化粧品の成分がわたしたちの体にどんな影響を及ぼすのか――ウサギやモルモット、マウス、ラットといった動物たちが実験台となって、化粧品の成分となる化学物質の毒性試験が行われています。動物たちは、痛くても苦しくてもそこから逃げることはできず、実験が終わっても、健康なからだに戻ることなく、すべて殺されて、廃棄処分にされます。下記の実験は、代表的な例です。
眼刺激性試験(ドレイズテスト)
1944年に開発された毒性試験方法。ウサギの片方の眼に試験物質を強制的に点眼し、その刺激を観察する。実験されるウサギは眼を手足でこすらないように、頭だけが出る拘束器に入れられ、まぶたをクリップなどで固定されたまま、72時間(3日間)経過観察される。麻酔をかけられていないため、あまりの痛みから大暴れし、首の骨を折って死んでしまうこともある。
ヒトは、眼に異物が入ると涙によって流しだすという作用があるが、ウサギは涙腺の発達が悪く試験物質が流されにくい。また、声をあげて鳴かない、などの理由から、この種の実験にウサギは最適とされている。しかしその結果は研究室によってバラつきが多く、研究者内部からも信頼性がないといわれてきた。
「人間とウサギでは、まぶたや角膜の構造、涙の量が異なるため、ドレイズテストは、人間への毒性を予測するのに信用できないものとなっている。実際、14種類の家庭用品について、目の炎症に関するウサギのデータを人間のデータと比較したところ、18倍から250倍もの違いがあった」MRMC(Medical Modernization Committee:アメリカの科学者と医師の団体)
急性毒性試験(単回投与毒性試験、LD 50)
化学物質が体内に取り込まれたときの毒性をはかる試験。化粧品の実験には主にラットやマウスが使われる。動物を1グループ5匹以上、4〜5のグループに分けて、それぞれ用量の異なる試験物質を、あらかじめ絶食させて置いた動物の口から強制的に投与する。どんな中毒症状が、どの程度、どのくらいの時間続くのか、死亡したときはどんな状態か、といったことについて、通常14日間にわたって観察する。実験後は、死亡したものも生存しているものもすべてが解剖される。動物たちの半数が死ぬ化学物質の用量(致死量、LD50=Lethal Dose 50)を求めるため、たくさんの動物が犠牲になる。
皮膚感作性試験
化粧品などの化学物質がアレルギーを引き起こすかどうかをはかる試験。希釈しない試験物質を、毛を刈ったモルモットの背中の皮膚内に注射し、1週間経過後、今度は同じ場所に直接塗布し、引き起こされるかぶれなどの炎症を観察する。これに加え、太陽光線などにあたった場合の反応をみる「光感作性試験」では、皮内注射と塗布、さらに紫外線照射を数日間繰り返す。
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