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2013年11月20日 更新
化粧品の動物実験について日本初の大規模意識調査
「新規成分開発は代替法ができるまで待っても良い」8割

EUにおいて化粧品の動物実験が完全に禁止になる期日(2013年3月11日)を目前に控えた2013年2月末、JAVAなど4つの動物保護団体の協力のもと、創業以来化粧品の動物実験に反対している化粧品メーカーラッシュが「化粧品のための動物実験に関する意識調査」を実施しました。その調査結果の一部をご紹介いたします。

EUが法的に完全禁止を実現し、国内最大手の資生堂も廃止に踏み切った――2013年春は化粧品の動物実験廃止をめぐってさまざまな動きがありましたが、いったいそれは国民的関心事になっているのだろうか?――
「一般消費者が化粧品の動物実験についてどのようなスタンスを持っているのか」について、日本では初と言える、民間会社に委託した大々的な意識調査が行われました。
株式会社ラッシュジャパン(ラッシュ)を主体として行った今回の調査には、企画段階からJAVA、NPO法人アニマルライツセンター、PEACE、そしてHSI(国際人道協会)の4つの動物保護団体が参加協力し、質問項目の設定などを検討してきました。
調査結果については、去る3月10日に開催した「美しさに犠牲はいらない 化粧品の動物実験を考えるシンポジウム」でその一部を発表しましたが、結果をさらに分析してまとめた論文「化粧品開発における動物実験に関する意識調査 日本における一般消費者の態度」が11月15日発売の「フレグランスジャーナル」2013/11月号に掲載されました。「フレグランスジャーナル」は、化粧品やトイレタリーに関する法規制や安全性問題、学会情報や特許情報などの最新情報を提供している業界専門誌で、多くの化粧品関連メーカーに購読されています。
今回の調査では、化粧品の動物実験に関する調査項目とは別に、動物の好き嫌いや動物飼育経験の有無、動物実験問題に対する関心の有無などを尋ねましたが、論文では動物自体やこの問題に関心のある人たちが各設問項目にどのように答えているか、といった関連性についても分析しています。

 【調査概要】
 実施主体:株式会社ラッシュジャパン
 調査期間:2013年2月25日~2月27日
 調査方法:民間調査会社によるインターネット調査
 調査対象:15~69歳 男女 3,355名
 ※性別、年代別で人口構成比に準拠して実施
 ※この調査における化粧品には医薬部外品も含まれる
 協力:NPO法人動物実験の廃止を求める会、NPO法人アニマルライツセンター、PEACE、     Humane Society International

グラフ1 化粧品の動物実験の認知度
毎年世界中で何万ものウサギやマウスを使って毒性試験や効能効果を調べる目的で動物実験が行われていること、それらは義務付けられているわけではなく、動物実験をしていない企業も多数存在すること、EUではすでに法的に禁止していること、代替法の研究開発が進められていることなどを示した文章を読んでもらったうえで回答を求めました。約7割が「知らなかった」と回答。

グラフ2 動物実験廃止に対する支持

山崎et al. (2013)


「廃止すべき」という回答は半数以下にとどまりました。諸外国での調査では英国では6割以上、米国では7割以上の消費者が化粧品の動物実験に否定的な回答をしており、それらに比べると低い数字ですが、そもそもの認知度が低いという背景が異なるうえ、「廃止すべきでない」という積極的動物実験肯定派が1割強にとどまっていることから、「どちらともいえない」と態度を留保した約4割が潜在的な廃止支持者である可能性も考えられます。

グラフ3 実験動物及び動物実験に対する態度

山崎et al. (2013)


男女別でみてみると、女性の「そう思う」が87.3%なのに対し、男性は68.4%と低い数字がでました。

グラフ4 動物実験と化粧品の安全性に対する態度

山崎et al. (2013)


安全性についてデータの存在しない成分には動物実験が課せられているのが現実ですが、今夏に起きた白斑事故からもお分かりのように、「動物実験を行ったから安全」という神話は崩れつつあります。化粧品企業は「消費者が求めている」として、安全性のわからない新成分の開発にいそしんでいますが、実際の消費者のニーズとはズレがありました。新成分開発は、消費者のためではなく、過当競争に身を置く企業自身のためなのだと言えそうです。

グラフ5 動物実験に関する化粧品企業への期待

山崎et al. (2013)


「そう思う」と答えた33.8%の内訳をみてみると、男性が43.7%、女性は24%でした。会社に勤める割合が大きい男性の方が社会人・職業人として「営業の自由」を重視する傾向にあるのでしょうか。「動物に苦痛を与えてもよい」という点は、グラフ3の男女差とも関連します。

グラフ6 動物実験に関する化粧品企業への期待

山崎et al. (2013)


化粧品会社は「美」のイメージを死守するために、動物実験という「残酷」な部分はひた隠しにしていますが、いまやどの企業も取り組んでいる「CSR(企業の社会的責任)」では、情報公開は当然の条件と言っても過言ではありません。もし動物実験の情報を公開して、株主や顧客からクレームが来るのが恐ろしいのなら、動物実験を廃止すればいいのです。

グラフ7 代替法に関する態度1

山崎et al. (2013)


「代替法」という言葉を「動物を使わない試験方法」と定義して尋ねました。グラフ3の「かわいそうだと思う」と答えた人の割合より、「代替法開発が重要」と答えた人の割合が上回ったのは注目に値します。つまり、感情だけで代替法開発を支持しているわけではない消費者がいるということ。代替法開発にもっと予算を割くよう、引き続き政府にも要望していきます。

グラフ8 代替法に関する態度2

山崎et al. (2013)


グラフ4の結果とともに、動物実験している企業には注目してもらいたい結果です。「お客様が新成分開発を望んでいる」「代替法がまだ確立されていないので、必要最小限の動物実験を行わざるを得ない」というように彼らは答えますが、約8割の消費者が、動物実験が必要とされる新成分の開発は代替法が確立するまで待てると言っているのですから、消費者を口実にした彼らの言い訳は成立しなくなりました。


◆出典◆
山崎佐季子、亀倉弘美、東さちこ、岡田千尋、秋山映美(2013)「化粧品開発における動物実験に関する意識調査 日本における一般消費者の態度」『FRAGRANCE JOURNAL』(2013年11月号)pp68-72. フレグランスジャーナル社
そのほか、JAVA, ARC, PEACE, HSIの協力で株式会社ラッシュジャパンが実施した、化粧品のための動物実験に関する意識調査のローデータを使用した。

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