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動物実験廃止を目指す円卓会議
2011年06月02日
第三回「化粧品の成分の動物実験廃止を目指す円卓会議」に参加

2011年6月2日(木)資生堂汐留オフィスにて約3時間半にわたり、第三回『化粧品の成分の動物実験廃止を目指す円卓会議(以下円卓会議)』が開催され、JAVAを含めた10名が参加しました。今回は、各参加者による取り組みについての進捗状況の報告と共有、課題解決を加速させるための具体的なアクションプランの検討が行われました。3月11日の東日本大震災によって動きが見えにくくなっていましたが、資生堂の具体的な取り組みが明らかとなりました。(円卓会議の模様については資生堂の公式サイトも併せてご覧ください)

第三回円卓会議出席者(敬称略)
(司会)IIHOE 人と組織と地球のための国際研究所 代表 川北 秀人
高木國雄法律事務所 弁護士 浅野 明子
全国消費者団体連絡会 事務局長 阿南 久
横浜国立大学大学院工学研究院 教授
(元資生堂 品質評価センター 代替法研究エキスパート)
板垣 宏
NPO法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)理事 亀倉 弘美
大和証券グループ本社広報部 CSR担当部長 河口真理子
日本動物実験代替法学会 元会長 田中 憲穂
日経BP コンサルティング プロデューサー 中野 栄子
経済産業研究所 コンサルティングフェロー 藤井 敏彦
株式会社 資生堂 執行役員 岩井 恒彦

3月30日自社での実験廃止、4月5日実験施設稼動停止
「2011年3月までに自社での動物実験を廃止する」と約束していた資生堂。今年3月30日に自社施設における動物実験を終了、4月5日をもって自社実験施設を稼動停止したことを発表しました。しかし、この重要なニュースをなぜ早急にプレスリリースしなかったのかとの問いに、「震災の被害対応で遅れた」と弁明、ウェブ上などでの公表をしなかったことはケアレスミスだったと呆れた説明をしました。さらに、2年続けて6月の株主総会直前に円卓会議を開いていることに対して「株主総会対策として開いているわけではない」ことを断言しました。

EUが全面禁止を延期しても『左右されない』
前回の円卓会議では、EUにおける動物実験した化粧品の販売禁止のデッドラインである2013年の期限が延期された場合の資生堂の対応について「結論は出ていない」としていました。2011年に入って延期の可能性が高まってきている状況ですが、資生堂ははっきりと「EUの決定に資生堂が左右されることはない」と断言し、2013年3月の全面廃止に向け「動物実験に頼らない社内の安全性の保証体制」の確立に取り組んでいると発表。「代替法の開発状況」については、11項目の毒性試験のうち5項目(経皮吸収、皮膚一次刺激性、眼刺激性、Ames試験、染色体異常)についてはすでに代替法を確立させているが、残り6項目(感作性、光感作性、単回投与毒性、光毒性、反復投与毒性、生殖発生毒性)についても2011年度中にめどをつけたいとし、外部専門機関(CRO; Contract Research Organization)への動物実験委託も行なわないことを目指していると発表しました。

「有効成分」は例外!?
ただしこれはあくまでも化粧品に関しての話であり、たとえばシミに有効な成分の開発はあきらめていないということや(医薬品の場合は動物実験が必要)、過去に安全性が証明されたはずが現在になって安全ではないとされた成分についてはCROに動物実験を委託することもあり得るとも明言しました。自ら「動物実験の全面廃止」という目標を掲げたにもかかわらず、中途半端に足踏みをしている資生堂の姿勢には、苛立ちを感じずにはいられません。

実際の実験動物使用数の削減
今回資生堂は、実験動物の使用数について、2001年度を100とした場合の推移を明らかにしました。これは「指数」であって実際の動物数ではありませんが、廃止に向けて削減している状況がわかります。
実験動物使用数の推移

しかしここでも「化粧品の輸入に際して動物実験を要求してくる中国政府の対応次第で変動する」としており、2011年度の削減目標指数は「あくまでも希望」と消極的です。

他社を巻き込んでいくことが大前提
資生堂が動物実験の全面廃止に向けて取り組んでいる一方、競合他社がこの問題についてまったく取り組んでいないことは大きな問題です。JAVAからは、2010年秋に業界大手12社に送付した公開質問状とその回答について取り上げ、業界全体の意識改革をしていくべきだと訴えました。『安全性優先』『代替法未確立』『必要最小限』『法の要求』といった単語を並べ立てて一般消費者を黙らせてやり過ごしている化粧品業界を変えていくには、やはりもっと多くの消費者、多くの国民にこの問題を知らせていく必要があるのです。

必要なのはコミュニケーション
普段何気なく使っている化粧品や日用品の安全性や機能・効果への欲求のために多くの動物たちが犠牲になっているという事実を知る由もない消費者があまりにも多すぎる、ということは多くの出席者が指摘しています。つまり、業界側の都合で隠されているがために動物実験の実態が把握しづらいという状況は変わっていません。国民の意識、社会の意識のベースアップには、一般消費者向けのセミナーやシンポジウムを開催してコミュニケーションをはかったり、議員への働きかけも必要ではないかとの声が上がりました。

*****

今回、資生堂が具体的な数値とともに動物実験に頼らない体制を着々と作り上げている状況を確認できた点は一つの前進であったと思います。しかし「動物実験する場合もある」という例外にいつまでもしがみついている姿勢は変わっておらず、私たちが真に資生堂を評価できるのはまだ先なのかもしれません。とにかく、私たちは化粧品の安全性をどう証明していくかを議論するのではなく、あくまでも動物実験のない真の美しさを求める消費者として訴え続けていくことが必要だと改めて実感しました。今日(こんにち)の原発問題同様、これまで既存の手段(動物実験)に頼りすぎてきた構造が、問題から市民の目をそらし、代替法の開発をも阻んできたのではないかということを考えると、一人の国民としてあるシステムを変えていくための意識改革の必要性がおのずとわかってくる気がします。動物の犠牲は減らした方がよいという誰しもが抱く思いを共有して、「動物実験廃止」という目標を前に、おのおのが立場を超えて、一丸となって取り組むことが大切です。まさにその名の通りここは「化粧品の動物実験の廃止を目指す円卓会議」なのですから。

いま、私たちにできること、私たちがすべきことは、いまだこの問題を知らない人に知らせ、「動物実験はいや!」という輪を大きくしていくことです。そしてその思いを動物実験しているメーカー、特に大手メーカーに伝えていくことです(周りの人に知らせるための配布専用のチラシをご希望の方はJAVA事務局までお問い合わせください)。

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